ウォルマート創業者 サム・ウォルトンに学ぶビジネスチャンスのつかみ方
サム・ウォルトン
1918年~1992年
大きなチャンスが姿を現すときはきっと来る。そのとき、それを利用できる準備が出来ていなければならない
サム・ウォルトンは、アメリカのオクラホマ州出身。
農場を営む家に生まれ、1940年にミズーリ大学を卒業したウォルトンは、大手総合量販店チェーンに就職。
だが、一年半後に招集を受け、太平洋戦争に従軍することになった。
やがて除隊したウォルトンは、アーカンソー州ニューポートという田舎町に雑貨店を購入し、ベン・フランクリンというチェーン店を開いた。
実はこのとき、ウォルトンには「百貨店を一緒に買収して経営しないか」という誘いが大学時代のクラスメイトからあった。
だが、彼の妻は「人口1万人以上の町には住みたくない」という気持ちだったから、その誘いを断ったという。
人口わずか7000人の町にチェーン店を開くと聞いた周囲の人たちは「無謀だ」「経営が成り立つわけがない」と言って止めた。しかし、わずか1年半とはいうものの、量販店に勤め、小売りについて学んでいたウォルトンには勝算があった。
そして彼の目論見通りに店は大成功をおさめ、ウォルトンは自前の店「ウォルトン・ファイブ・アンド・テン」を開店。1962年には15店舗を数えるまでになった。
そしてウォルトンはベン・フランクリンの経営者に「ディスカウントストアをチェーン展開してはどうか」と提案した。しかし、同社は拒否。
そこでウォルトンは、弟のバドとともに自力で「ウォルマート・ディスカウント・シティ(通称ウォルマート)を開いた。
ウォルマートは大成功をおさめ、シアーズやKマートなどを抜いてアメリカ一の小売業となり、ウォルトンは「フォーブス」誌に「世界一の金持ち」と認定されるまでになった。
ウォルトンがベン・フランクリンの経営者にディスカウントストアの件を拒否されたとき、彼に自力で起業する準備が出来ていなければ、いまのウォルマートは存在しなかったはずだ。
チャンスはいつ訪れるかわからない。
だからこそ「泥棒を捕らえて縄をなう(事が起こってからあわてて用意をする)」ようにならないよう心がける必要がある。
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