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P&Gの設立者 ジェームス・ギャンブルの失敗から学ぶ成功学

P&Gの設立者 ジェームス・ギャンブルの失敗から学ぶ成功学

ジェームス・ギャンブル
プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)の設立者
1803~1891

満足な仕事ができないと思ったときは、素直に自分のレベルに合った仕事を探しなさい。 たとえそれが石割りであったとしてもである。

ジェームス・ギャンブルは、1803年にアイルランドで石鹸商を営む家に生まれた。
1824年に大学を卒業したギャンブルはアメリカに渡り、エリザベス・ノリスという女性と結婚。
将来、彼のビジネスパートナーとなるウィリアム・プロクターは、エリザベスの義兄だった。

プロクターは、当時すでにロソク製造業者として成功していたが、ギャンブルは石鹸メーカーで修行中だった。

家業の石鹸商を継いでいたギャンブルに、「プロクターと一緒に商売をやってみてはどうだ」と勧めたのは、彼の義父アレキサンダー・ノリスだった。
その結果、生まれたのが、プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)である。
彼らはお互いの得意分野の、石鹸とロウソクを製造して、販売を開始した。

ギャンブルの両親は敬虔なクリスチャンで、彼自身もその影響を強く受けていた。
P&Gが押しも押されぬ大企業になってからも、彼はとても勤勉でまじめな人物のままで、宗教上の理由から生活も質素だった。
そのまじめさは、当時の新聞がギャンブルの蓄えた財産に対し「彼の財産には一ドルたりとも詐欺や不正の匂いのするお金は無い」と伝えたほどである。

「きれいごとだけではビジネスは出来ない」

そんなことを言う人がいる。
だが、ギャンブルの成功をみれば、それは詭弁に過ぎないのがよわかる。

それから170年あまり、現在P&Gは世界80以上で展開し、年間売上は763億ドル(2015年10月発表)を超える家庭用洗剤メーカーのトップブランドになった。
だが、それよりも特筆すべきなのが、「フォーチュン」誌においてP&Gが「社員の能力ランキング世界一」に選ばれたことである。
これはギャンブルの志が、今もしっかり受け継がれているという証拠といえるだろう。


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